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「なりきりネタなんでもあり板」で日々プレイされている「TRPGスレ」のレビューブログです。 TRPGスレについてはhttp://www43.atwiki.jp/narikiriitatrpg/pages/56.html参照

2024年10月15日 (Tue)
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2012年07月05日 (Thu)
こんばんわ。昨日は突発的に忙しくなって更新できませんでした。
連絡もなしにごめんなさい。
 
気を取り直して、今回はヒーローTRPGについて語ろうと思います。
三期まである結構な長編シナリオですので、さしあたり今回は第一期について紹介します。
個人的に一番好きな章です。総合的に言えば二期のラストが最高でしたが。
 
ヒーローTRPG。
ジャンルとしては、異能力アクションものといったところでしょうか。
コンセプトは魔法・異能・超科学をごちゃまぜにした荒くれ達の一晩限りの大暴れ!
そしてシナリオそのもののテーマは、三期通してヒーローらしく『正義と悪』について論じられています。
特にこの一期では、『正義って何?悪って何?』という根本的な疑問を投げかける内容でした。
ここまで書いて、問題の争点としては新生ヘヴィに似てるかも、と思いました。
ジャンルは全然違うんですけどね。
 
簡単なあらすじ:
時は現代。とある架空の大都市では、様々な経緯を経て人外の力を手にした者たちが日夜大暴れしていました。
当初は散発的に発生していた『犯罪』程度の出来事も、時期を重ねるごとに規模がどんどん大きくなっていきます。
やがて異能を手にした者の中でも力を欲望のままに使うことを良しとしない者たちが現れ・・・
あとは、正義の異能者と悪の異能者の二極対立まで一直線。
人々は欲望に心囚われ破壊と略奪の申し子となった異能者を『ヴィラン』、それを狩る正義の超人達を『ヒーロー』と呼び、
街は毎晩のように二つの力が激突しあう激戦地となったのでした。
 
というのがこのスレの基本にして唯一の設定。
自キャラがヴィランとヒーローどっちに加勢するも自由、能力の根拠となる設定も特に制限なし。版権すら可。
事実、アメコミ系のヒーローが元ネタ・・・というかまんまなキャラも結構いたりします。
異能でも魔法でも科学でもなんでもいいから、とにかく超人となってバトルをしよう!というコンセプトのスレなのです。
ヒーロー・ヴィランのネーミングと言い、全体に漂うなんでもありな空気と言い、どこかアメコミっぽいスレでした。
 
アメコミっぽい世界観で、超人たちが無軌道に戦いを繰り広げる。
往時の「コロシアム」スレに近い、非常に敷居の低いスレがこのヒーロースレです。
しかし、話の縦軸のない物語は遅かれ早かれ失速します。『話が進む』という感覚に乏しいからです。
 
TRPGに限らず全ての創作物がそうであるように、ストーリーには目的地が必要です。
登場人物たちが、何を求めて冒険したり戦闘したりして、最終的には何を得られればハッピーエンドになるのか。
国民的RPGたるドラクエだって、荒野でただスライムを殴り殺すだけでは面白みがありません。
ドラゴンを倒してお姫様を救う、そのために強くなる必要があるからスライムを殴り殺す。
そこに物語性が産まれ、プレイヤーは勇者が成長する=目的に近づいていることに面白さを感じるのです。
 
さて、ヒーロースレには長いことこの「目的」が欠けていました。
目の前の敵を倒すという短期的な目標はあっても、敵を倒してじゃあその後どうするのと言われるとツライ、そんな状況でした。
一期も中盤に差し掛かった頃から、ヒーロースレは二人のキャラクターを軸に物語が変わっていきます。
 
ヒーローを名乗りながらも、ここぞという場面で踏み出せず救えるものも救えない、極度のヘタレでニートなヒーロー。
巨悪を志し、犯罪者として大成してやると豪語しておきながら実際はごく小規模な軽犯罪でお茶を濁す無職のヴィラン。
 
なりたい姿と今の自分のギャップに苦しみ、コンプレックスを抱える二人は、ひょんなことから出会い、意気投合します。
そして、とある大金持ちの屋敷に展示された、『手に入れた者に異能をもたらす』と言われる宝石を巡り共同戦線を張ります。
ヒーローとヴィランという、敵対し合う身でありながら、正体と目的をお互いに隠して。
なりたいものになれない自分を変えるために、彼らは一晩限りの怪盗劇を演じるべく屋敷へ乗り込むのでした。
 
しかし、彼らは知りません。
異能をもたらす宝石を、欲しがる者はヒーロー・ヴィラン問わず彼ら以外にも大勢いることに。
予定外に予想外が重なった、奇蹟のような大争奪戦が、今宵幕を開けるのだった・・・
 
正直言って、主人公格の二人が出会ったシーンは読んでる身としてもわくわくしました。
泥沼を這いまわるようにして生きていた男たちが、同じ目をした相手と出会って、這い上がるための契機を得る。
そこに立ちふさがる、ヒーロー・ヴィランの中でも指折りの実力者達。
戦闘力的にも大きく劣る二人が、知恵と行動力を総動員して超人相手に立ちまわったり出し抜いたり、
アメリカ映画のノリと日本の少年漫画的な熱さの見事に融和した良スレだったと思います。
 
最近気づいたのですが、私はこういう不完全な連中が出会いによって大きく変わる、という展開に弱いのかもしれません。
空戦少女とか、ブラまほとか。あとまだ全部読みきれてませんがレギオンもそんな感じの話だと思います。
 
そして記事のタイトルにも書きましたが、ヒーロー一期では正義と悪について一つの結論を出しました。
『正義』とは、今ある何かを『護る』者。それは無辜の人々だったり、大切な日常だったり、汚職の既得権益だったり。
そして『悪』とは、その何かを『変える』者。大きな変化には、否応なしに得する者と損する者が生まれてしまいます。
搾取構造を打開し民衆の独立を目指す革命家だって、今でも十分幸せに生きている人にとっては悪者です。
誰かの裕福な生活をぶち壊すことで、多くの人々が飢えずに済むとしても、ぶち壊された人はぶち壊した者を憎むでしょう。
 
二人のヒーローとヴィランは、そんな複雑な論理に向きあって、自分の立場を自覚しました。
ヒーローになりたいからヒーローになるんじゃない。何かを本気で護ろうとした時、そいつは紛れなくヒーローで。
同じように、現状を打破せんとあがく者は、多くの人を巻き込めば巻き込むほどヴィランと呼ばれるようになる。
 
わからなくなってしまった己のスタンスに、納得の行く答えを出す。
それこそがヒーロースレの主人公達の『目的』であり、この物語のテーマたる『正義・悪とは何か?』に繋がっていくのです。
 
残念ながら彼ら二人の活躍は第一期で終わってしまいました。
しかし二期、三期とまだまだ見応えのあるバトルや物語がいっぱいに詰まったスレなので、いずれ「その2」を語りたいと思います。
 
ご清聴ありがとうございました。

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